2019年03月28日
オーシャンズPART16 ~俺達のメリークリスマス~
20XX年12月XX日〇時△分
ある極寒の夜、第二オーシャンズパーク(仮名)にオーシャンズの姿があった。
【過去のオーシャンズはコチラ】
街ではクリスマスのイルミネーションが彩る週末、俺達はいつもの場所に集結した。
人々が暖かいレストランで食事をしてようが、温かい家庭の中で笑い合っていようが関係ない。
どんな時だって、俺達のセクシーゾーンはここだけなんだ。
ただこの日の寒さは異常でな、みんな寒さで凍えていたよ。
俺が到着した時には、すでに唇がダークパープル系へ変色し始めている者もいたくらいさ。
ある意味負傷者だな。
これまで数々の過酷な訓練と試練を乗り越えてきたオーシャンズに弱点なんてないとずっと思ってきた。
…しかしあったんだ。
高齢化。
昔ならこんな寒さくらいへっちゃだったんだろうがな。
日本全体を悩ませている社会問題は、今まさに俺達にも襲い掛かってきていたんだ。
とにかくみんな身の回りにある羽織れるものを探していたよ。
この苦難を乗り切るにはそうするしかなかったからだ。
そして突然だが、ここでクイズだ。
あまりの寒さに直面した時、俺達オーシャンズがどうなるか分かるかい?
誰も喋らなくなるんだ。
オーシャンズには全員の身を暖かく包んでくれるシェルターというものが存在しない。
だから歯を食いしばり、とにかく耐える事しか俺達に残された道はなかったんだ。
しかしこれは俺達が自分で選んだ道だから仕方のないこと、、、
そう、自業自得ってやつさ(笑)
そんな時、、、ついに時間がきたんだ。
俺達はこの時を待っていた。
俺達がなぜこんな目に遭いながらも耐え続けてきたのか…
そこまでして俺達がしたかった事、、、
クリスマスプレゼントの交換会さ。
極寒の夜中、平均年齢40代男性のみで行うプレゼント交換。
どうだい?そうは見られない光景だぜ。
ルールは簡単。
ジャンケンで勝った者から順番に各自が持ち寄ったプレゼントを選んでいくだけさ。
プレゼントの条件もただひとつ、『心がこもったモノ』、、、それだけだった。
そして俺達は、ジャンケンに勝った者から順番に並んだ。
キレイに並べているだろう?
これが規律ってやつさ。
この小さなイベントには俺達以外に司会者や誘導員なんていないからな。
俺達は自らの意思で順位をつけて並び、見事一位の座を勝ち取ったエディ(仮名)には盛大な祝福をしたんだ。
そして1人1人が慎重にプレゼントを選んでいく。
もちろんお触りはNG。
極限まで研ぎ澄ました視覚と直感だけで自分への最高のクリスマスプレゼントを見つけ出すのさ。
この時のワクワク感が伝わるかい?
モザイクで隠れて見えないだろうが、その裏にある俺達の顔はとびきりの笑顔で溢れているのさ。
モンベルと書かれた袋や綺麗に梱包されている箱、すでに貼るカイロが透けて見えているビニール袋、、、
とにかく選択肢は豊富だったよ。
そして全員が取っていった。
ジャンケン1位のエディ(仮名)はモンベルの袋を、、、
2位のジョージ(仮名)はケイシー(仮名)による可愛らしい手書きのオーシャンズ絵が描かれている袋を取っていった。
ただ順番が下位になってくるほど、見るからに怪しいモノしか残らないのも運命。
いかにプレゼント交換会といってもそこは勝負の世界。
世の中そう思うようにはいかないもんさ。
そしてそれぞれプレゼントが開けられていった。
※エディ(仮名)
ドン(仮名)
※ジュリア(仮名)
※バーニー(仮名)
※マット(仮名)
※チン(仮名)
※エリオット(仮名)
※ケイシー(仮名)
プレゼントの良し悪しに関わらず、とにかく俺達は最高の時間を共有したんだ。
こんなに笑ったのは一体いつ以来だ?って思うくらい、みんなの顔は笑顔で溢れていたよ。
ちなみに俺(スコット)のクリスマスプレゼントは、犬のウンコが付着しているWILD-1オリジナルコットだった。
そしてプレゼント交換が終わった俺達を待ち受けていたのは、強烈な睡魔だった。
どうやら年甲斐もなく浮かれすぎてスタミナゲージが真っ白になってしまったらしい。
もはや夜更かしすらろくにできない身体になってしまっている事を痛感しながらの就寝となった。
翌朝、、、。
俺達は朝から弱っていた。
冷えからくる衰弱。
そこには、どんな過酷な訓練も乗り越える失敗のゆるされない集団『オーシャンズ』の姿はどこにもなかったんだ。
そしてオーシャンズによる緊急ミーティングが行われた。
もちろん内容は次回へのお楽しみだが、結果的にはこの一言に尽きるだろう。
「もう…寒いのは嫌だ。」
…ふっ、今更だがな(笑)
俺達が次に任務を遂行するのは〇月〇日〇時〇分、場所は同じく第二オーシャンズパーク(仮名)だ。
それまでの間、俺達はまたいつものように社会に身を隠しながら生きていくことになる。
しかし次に俺達が集結した時、、、オーシャンズに新時代が訪れるとだけ言っておこう。
まさに第二章の幕開けってやつさ。
それじゃーまたな、その時を楽しみにしておいてくれ。
俺達!オーシャンズ!
Posted by kamome78 at 19:20
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