2019年04月20日
オーシャンズPART17 ~俺達の新世界~
2XXX年〇月△日 夜◇時頃
寒さが絶頂期の2月…

寒さが絶頂期の2月…
12月であれだけ寒さに震えていた高齢化オーシャンズだってのに、懲りもせずにわずか2ヶ月で再び集まることになったんだ。
あの日の寒さを忘れるにはあまりにも早すぎる期間での再招集。
こりゃいよいよ頭までイカれてきちまったって言うのか?
色んな疑問を抱えながら、完全防寒に身を包んだ俺がオーシャンズパーク(仮名)に到着したのはすでに極寒の夜だった。
俺は白い息と桃色吐息を交互に吐きながら、お決まりのセクシーゾーンへと向かったんだが、そこにはいつもいるはずのオーシャンズの姿はどこにも見当たらなかったんだ。
「おかしい…召集の日は今日で間違いないはずなんだが…」
そう考えながら辺りを見渡すと、見覚えのない怪しいシェルターがポツンと張られているのを発見したのさ。
「…ま、まさか、、、」
そう、そのまさかだったんだ。
奴らは中にいやがったんだ。
オーシャンズ、、、いざ、新世界へ。
このシェルターの外観は、俺達が任務を遂行する上での重要な隠れ家でもあるからトップシークレットなんだが(写真を撮り忘れただけ)、遥々ラーメンマンの国から海を渡って来たとだけ伝えておこう。
そのどれもこれもあれもそれもが、ラーメン国と強いパイプを持つチン(仮名)の多大な尽力のお蔭さ。
ここで改めてお礼を言わせてもらうよ。
俺が新世界に入ると、もはやそこに今まで見てきたオーシャンズの姿はなかった。
ストーブで暖かなお座敷スタイルのシェルターの中に、1人1人が自分のスペースを作って悠々と過ごしていたんだ。
もちろん顔は憎たらしいほどに満面の笑み。
ここに枕のひとつでも投げ込めば、たちまち枕投げ合戦が始まってしまいそうなくらいのワクワク感に溢れていたよ。
そう、まるであの頃に戻って修学旅行でも楽しんでいるかのようだった。
要はそれほどオーシャンズは嬉しかったのさ。
もう寒さに凍えることもなければ、唇が黒紫色に変色することもない。
俺達はキンキンに冷えた発泡酒を天高く掲げ、新世界を手に入れた喜びを爆発させたのさ。
ただもちろん問題がゼロって訳じゃない。
本来のオーシャンズとは、いつだって過酷な訓練と隣り合わせだった。
そう、俺達の歴史は訓練あってこそのオーシャンズなんだ。
それがどうだい?
これが過酷な訓練を受けれらる姿に見えるかい?
答えは完全にノーだ。
飲んだら飲みっぱなし、食ったら食いっぱなし。
そして寝たい時に寝るという、これだけ見ると完全にアウトな人間の絵図だろう。
そう、人は居心地の良い環境におかれるとダメになる生き物なんだ。
そして俺とほぼ時を同じくしてオーシャンズリーダーのジョージ(仮名)も合流。
隣で腑抜けになっているチン(仮名)と雑魚(仮名)を「ったく、だらしねーなー」と叱咤してたっけな。
しかしそんなジョージ(仮名)でさえ、暖かい空間という快楽には勝てなかった。
ものの1時間後にはおしゃぶりを咥えた赤子のように眠り始めていたよ。
ったく、これがオーシャンズのリーダーだなんて泣けてくるぜ。
血圧や血糖値を下げる薬を飲み、続々と眠りに入っていくオーシャンズ。
もはやこのシェルターがただの老人ホームにしか見えなくなってきたぜ。
もはやそこに、過酷な訓練を乗り越えてきたオーシャンズの面影はどこにもなかった。
唯一の救いだったのは、オーシャンズ最年少のチョコバット(仮名)は多少の夜更かしをしてくれたことさ(笑)
居心地の良い環境は必ずしも吉ではない。
オーシャンズにとって何が本当に大切なのかを思い出させてくれた気もする新世界。
今年の冬はどうなっちまうのか、今から楽しみでもあり不安でもあるな。
そして次回、俺達が集合するのは〇月〇日、、、場所は同じくオーシャンズパーク(仮名)だ。
USAに極秘潜入中のブラッド(仮名)が帰還するっていう噂もあるが、果たして真相はどうだろうな。
その答えはまたいつかここで…ってやつさ。
それじゃ、またな。
Posted by kamome78 at 14:03
│オーシャンズ